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粗大ゴミの結びつき

メニュー開発の最初のステップは麺の選定だった。 北海道の場合太い縮れ麺、和歌山なら細めんでまっすぐといった具合だ。
麺メーカーが決まると、今度はその麺に上手にからめることのできるスープが求められた。 味噌メーカーや醤油メーカーなどが様々な試作品を出し合って、一番相性のいいスープを選んだ。
1日に4種類の商品を試食することもあったという。 すべての作業は「ラーメン会議」のメンバーによるコンペ方式を採用した。
地域別に麺メーカー、スープメーカー、具材メーカーなどが決まると、それぞれが分科会を設けて更に品質向上に取り組んだ。 ある麺メーカーは3地域(種類)の麺を担当したが、ある麺メーカーは一つしか勝ち取れなかった。
ただこれも公正なコンペ方式の結果だから、不平は出なかった。 99年4月、「ご当地ラーメン(ラーメンの王道)」シリーズが発売された。

世の中のラーメン人気の追い風もあり販売数量は増加、カップ麺全体の長期低落傾向にも歯止めがかかった。 「ご当地ラーメン」の好調な販売に、インスタントラーメン業界の巨人、N食品は当惑した。
市場の販売シェアとSでのN食品のシェアが大きく食い違ってきたからだった。 「ご当地ラーメン」を発売してまもなく、Sが加盟店主や取引先を招いて新商品などを紹介する商品展示説明会にN食品社長の安藤宏基が顔を出した。
安藤は「ご当地ラーメン」を手に取り、「はっ」としたという。 「ご当地ラーメン」には製造メーカー名がちゃんと明記してあった。
製品にはSのマークが入っているが、製造メーカー名を伏せるプライベートブランド(PB)商品ではなく、れっきとしたメーカーの製品と位置づけてあった。 当初の誤解に気がついたN食品は、Sに商品開発への参加を希望した。
そこでSのIはN食品にこう提案した。 「ご当地ラーメンよりも一歩進んだ特定のラーメン店の味を再現した商品を一緒に作りませんか」世間のラーメン人気は衰えておらず、むしろエスカレート気味だった。
人気のあるラーメン店には長い行列が出来ていた。 テレビや雑誌で取り上げられていても、そのお店に行かないと食べられない。
それが手軽に食べられるようになったら、消費者は喜ぶだろうと考えた。 一般のラーメン店の店名を使用するカップ麺の開発は業界初の取り組みだった。
Iは札幌の「紺ぶ」と福岡の「一風堂」に狙いを定めた。 N食品にはノンフライ麺の商品開発をお願いした。
N食品は「麺の達人」というノンフライ麺のヒット商品を持っていたからである。

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